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スギアワーのある時間


西粟倉村にいる「スギダラメンバー」の活動を報告
by sugihour

冬から春へ

 今日は、本当に青空の透き通る鮮やかな晴天となりました。

 こちらの朝晩はまだ冷えるものの、日中の陽だまりはとても暖かで、
ベランダにあるハナカンザシも嬉しそうです。

 みなさん、お久しぶりです。お元気ですか?

 季節は例年になく雪の多い寒い冬から、ようやく花もほころぶ春を迎えようと
しています。
 私の職場でも人事異動があり、新しい同僚も加わりました。
 季節の移ろいと環境の移ろい、それに伴なう心の移ろい。
 世の中の全てがそうやって常に変化し、動いていくものなのだとつくづく
実感しているところです。

 3月11日から、もう少しでひと月が経とうとしています。

 私には、この未曾有の大災害に対して感じることを、適切に表現する言葉を
見つけることができません。
 今も被災地の多くの方々が、さまざまな思いや状況に耐えながら、日々がんばって
生活しておられることを思うと、自分の今ある生活のありがたさを痛いほどに実感し、
同時に、ただただ一刻も早く被災地のみなさんが平穏な日常を、心から安心できる生活を
送れるようになることを祈るばかりです。

 私にできることは何か。

 それをずっと考え続けていると不思議なアンテナが立っているのか、
いつもよりも様々な人の考えや意見に敏感になりました。その度に衝撃や感銘を受け、
迷い、悩み、また藁にもすがる思いで次の行き先を求めました。

 そんな、これまで経験したことのない精神的な揺らぎが、私にとっての
震災となって、胸に深く刻みこまれてきています。

 結論は出ません。

 ただ、今、本当にできることといえば、それは目の前の生活を精一杯享受すること。
そういう気がしてきました。
 
 体がどこかの傷を癒すのには、健全な部分が健全たる必要があります。
 傷に直接、手当てできるのはお医者さんです。
 そうした人たちの力は当然必要です。

 しかし、逆にそうでない私達は、日々の生活を「日本」という体の細胞の一部として、元気に代謝を
繰り返していくことが役割なのではないかと。
 
 それを普段の自分に当てはめます。

 西粟倉にあるものを生かしていく。
 地域の人たちと一緒に笑う。
 大事に思うものを大事にする。
 文明に頼りすぎない、というより常にそれを使うことの意味を問いながら
人間らしい生活を模索する。
 
 当たり前のようですが、そういうものが日本の底力を維持する、もしくは上げることに繋がり、
ひいては被災地の復旧にじんわりと繋がることになると思います。きっと見えにくかっただけで、
本当はこれまでも私達一人一人が日本を形づくってきていたはずなので。
 
 被災地に対して、即戦力にはならないのは十分承知です。それは心苦しい限りです。
ただ、できないことに心を痛める時間があるのなら、足下にある今できることをやっていく方がいい。

 畏れ多くも今思うことは、そればかりです。
 
 「異常事態だからこそ平常心で」
 阪神大震災を経験した身近な人から聞いた言葉です。

 
 笑顔が笑顔を呼ぶことを私達は知っています。
 
 生きよう。

 春はきっとやって来ます。

冬から春へ_b0194691_2324579.jpg


 松島 優子
 
  
by sugihour | 2011-04-05 23:27
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